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志賀直哉ってどうして教科書に載ってるの?

志賀直哉ってどうして教科書に載ってるの?

 

「本屋にも夏目漱石芥川龍之介ほどたくさん並んでないし、好きだって言う人にもお目にかかったことない!」

 

……確かに。

 

小説の神様というすごい肩書の割に知名度は低めですし、「城の崎にて」は教科書で読んだかな~~? くらいの人が多いかもしれません。

 

私は本が好きですが特別読書家ではないし、純文学が好きですが別に耽読してきたというわけでもありません。

 

なので、根拠に基づいた比較研究のまとめとか、次元の高いものはこのブログでは読めませんよ! すみません……

 

難しく考えずにとりあえず志賀直哉を読んでみたい、くらいの意識の方に、ちょびっと参考にしていただけたら幸いです。

 

私が思うに、志賀直哉が教科書に載っている理由は、

 

「めっちゃ文章が上手だから」

 

無駄の削ぎ落された文章で、個性がないのが個性と言うか。『無味無臭』、『お手本』みたいな。

修飾された流麗な文章がお好きな方にしてみたら、「論文じゃないんだから……情緒に欠けるわ~」って感じかもしれません。

 

難しい言葉はあまり使わないし、一文が短めで表現が端的なので、小説を読むのが苦手な方やお子さんでも、区切りごとに落ち着いて読んでいけば意味が取れる文章だと思います。

 

純文学への入口としては、ハードルが低くてお薦めです。私は、このシュッとした文章がカッコイイから好きになりました。

 

同時代の作家たちも「志賀さんは文章うめぇ~~」と言ってます。存命中からちゃんと評価されている人なので、やっぱりすごいんです。だから、教科書に載ってる!!

 

「そんなにいい感じの文章なら読んでみようかな」と思ってくださったアナタに、もう一押し。

 

志賀直哉は明治から昭和にかけて活躍し、1971年(昭和46年)に亡くなっている為、ようやく没後50年を過ぎるばかり。比較的最近の(?)作家さんです。

 

つまり著作権が切れていないので、現状、国立国会図書館のデジタルコレクションや青空文庫などでは作品を閲覧できません。

 

でもご安心ください。電子版も含めて容易に手に取れる文庫本に、お馴染みのタイトルの他にもたくさん素敵な作品が収録されています。全集じゃないと読めないものもありますが、その辺はもっと好きになってからでいいですしね!

 

映画化されているのは代表作のひとつ「暗夜行路」などありますが、最近だと「流行感冒本木雅弘さん主演でNHKドラマになりました。

www.nhk.jp

とてもよかった……。

 

正直、志賀直哉を読んでストーリーにドキドキワクワク!! は、期待されない方がいいと思います。なんでもない日常を切り取った、淡々としたお話が大半です。

 

でも味わい深い作品がたくさんありますし、短編が多いので一日一作だけ読んでみるとか、そういう風にして楽しむにはとても良いですよ。

 

別途、志賀直哉の短編についての雑感を述べていこうと思っています。

大したことは言いませんが、どなたかの興味を引くところがあれば嬉しいです!

 

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