とある方が、若い世代と上手く付き合えない・どうも好きになれないと悩まれていて、紐解いていくと、「最近の若者はこういう(好ましくない)傾向にある」というフィルターのせいもあるようでした。
助言者が「その先入観が雰囲気として伝わり若者の方からも好かれないので、まずはそこを取っ払って一人一人の個性に目をやりましょう(十把一絡げにしない)」といったアドバイスをされました。
その助言者の言を受けて、周囲が同調のあまり、悩まれている方の人格を否定するような言葉を次々に投げかけるのです。
自分だって昔は「若者」で上の世代から見たら問題が多々あったはずだ、狭量だ、何様だと。そして助言者を「それに引き替え」人格者だと持ち上げます。
助言者の仰ることはその通りであり、また、外野の意見も間違ってはいないのですが、忘れてはいけないのが、相談者は「悩まれて」他者の見解を聞きたがっているということです。
現状が良くないことを自覚されていて、どうにかしたくて意見を求めているのだから、相談者は「偏見まみれで高慢ちきで未熟な中年」ではないんですよね。
それをよってたかって。外野の更に外野である私には、集団イジメに見えます。
そして、一定の年齢に達した相談者が若者に対してそうした先入観を抱いてしまうまでには、経過(理由)があったはずです。
そう思ってしまうような出来事が、少なからずあったはずなのです。
まずは若年層と折り合いが合わず何となくしんどい思いをしている相談者を労ってあげてほしいと思いました。
アドバイスはそれからでもいいし、良い思想を持ち上げる為に他方を下げる必要もないでしょう。引き立て役がいなくても素晴らしいものは素晴らしいのです。
そして、例え正論であっても、今まさに心が疲れている人へ向けて鋭く突き刺せば、それは言葉の暴力になり得る。
悩んでいる時点で、その人は自分の問題点に気付いているんですし、相談に至るまでに十二分に自責しているかもしれませんので、追い打ちをかけるような物言いは避けるべきだと、私は思います。
正論リンチ、怖いな~~~と感じた話でした。