登録販売者の資格でセルフメディケーション
受験料はすぐペイできる
登録販売者は一般用医薬品販売にかかわる資格で、第2類・第3類の医薬品を販売することができます。
私は数年前に取得したのですが、直接仕事で活用できなくても取っておいていいものだと思いました。
と言うのも、現代社会においてその重要性が高まるばかりである『セルフメディケーション』に、大いに役立つ資格だからです。
セルフメディケーションとは、世界保健機関(WHO)で「自分自身の健康に責任を持ち、軽度な身体の不調は自分で手当てすること」と定義されている用語です。
健康の維持増進及び疾病の予防への取り組みとして、生活習慣の見直し・改善といった体づくりへの意識付けはもとより、軽度な疾病について医療機関にかかる前に市販薬を有効に使用することが推奨されています。
それを支援する制度として、セルフメディケーション税制が2017年に施行され、既に周知のものとなりました。
セルフメディケーションは、高齢化社会において各々のQOL(生活の質)を保ち健やかな人生を歩む為の手段でもあり、持続可能な社会制度を守る為の施作の一貫でもあるでしょう。
登録販売者は、セルフメディケーションを適切に支援することも業務上の責務とされています。国家資格ではないものの、国に認められた公的資格です。
とは言え、登録販売者の主な就職先は、ドラッグストアや医薬品を取り扱うスーパー・コンビニなどであり、あまり専門職というイメージはなく、また、給与などの面においても特別優遇された職業とは言えないのが実情です。
厚生労働省が提供する、職業情報提供サイト(日本版O-NET)『job tag』によると、登録販売者の年収全国平均は354.8万円、ハローワークの求人統計データによる月収平均は22万円です。参考:job tag
ただ、登録販売者の資格を持っていれば、大抵の職場で資格手当が支給されるはずです。勤め先によって金額は異なりますが、仮に5,000円/月だとすれば、年間で60,000円ですから、これは大きいですよね。
受験料はおおよそ12,800円~18,200円です(都道府県により異なる)ので、すぐにペイできます。ドラッグストアなどで働くことを検討されているのであれば、取っておくに越したことはないでしょう。
少し話がズレてしまいましたが、登録販売者の資格を仕事に活かさないにしても、自らの、また、家族の健康を守る為の知識として、生活の役に立ちます。
例えば、私はこのブログで悩みの種である多汗症について語っていますが、これを書くにも、登録販売者の資格を持っていなかったら、もっと時間がかかります。
勉強中に人体の働きについても学んでいるので、資格取得前の自分よりも、スムーズに参考記事の内容を理解できます。
他には、ドラッグストアで薬を選ぶ時に、裏面に書かれている成分のことがわかるようになります。最終的には薬剤師さんに相談するのが良いですが、知識のベースがあるのとないのとでは、安心感に差が出ます。
よく、「わからないことがわからない」って言うじゃないですか。
知識が一定以下だと、何もわからずにとりあえず言われた薬を飲むだけです。
せっかくなら、薬剤師さんが何故その薬をオススメしてくれたのか、知りたいですよね?
そうすれば、次に家族が同じ症状で辛い時に、「あの時の薬」と、思い出せたりします。
これから薬学部で6年間勉強し、国家試験を受けて薬剤師になるぞ!と志すのは、勇気と根性と時間とお金が必要でなかなか難しいですが、登録販売者の資格ならサクッと取得できるので、興味本位でトライしてみるのもアリかと!
学歴や実務経験等の受験資格はないので挑戦しやすいですし、合格率も40-50%と高いです。私はバリバリの文系ですが、一発合格しました。
個人的にはオススメの資格です。
勉強方法(過去問・参考書)
勉強方法はシンプルです。過去問をやりまくる。これに尽きます。
厚生労働省が通知する「試験問題の作成に関する手引き」に準拠して都道府県が問題を作成しますので、「手引き」を全部理解していたらほぼOKなわけです。
参考:試験問題作成に関する手引き(令和4年3月) |厚生労働省
とは言えこの「手引き」、字面を見ただけでげんなりしますよね……やる気がなくなります。
正直、私はダウンロードだけしてろくに見ませんでした!!
とにかく過去問を解きまくっただけです。
各都道府県で出題傾向に多少差はあるにしても、とにかく問題数をこなすのが良いので、他府県の過去問もやれる限りやっておくといいと思います。
各都道府県HP(薬務課など)で、数年分をPDFなどで公開しているので、ダウンロードして利用しましょう。
例えば関西だと、関西広域連合がHP上で過去問を公開しています。
マークシート方式なので、とにかく暗記・暗記・暗記。
そして『ひっかけ』に注意です。
問題文をよく読んで、ケアレスミスをしないようにすれば大丈夫!
気を付けないといけないのは、足切り点です。
「総出題数に対して7割程度の正答の場合であって、各試験項目ごとに、都道府県知事が定める一定割合以上の正答のときに合格とすること」が条件で、それぞれの科目で35-40%以上は正解しなきゃならないんですね。
苦手な章は捨てて他で稼ぐか!!
……ができないので、結局全部覚えるしかないのがキツイです泣
私は平日の夜に勉強する根性がなかったので、週末に4時間くらい勉強するのを1年間だらだらやって、1回で合格しました。
長期戦が性に合わない方は、詰め込んで半年とか、暗記力のある方ならもっと短い期間で全然いけると思います。
試験日は都道府県によって異なりますが、8-12月頃です。
受験案内(願書等)の配布期間及び入手方法も試験日によって違うので、各都道府県の薬務課※などのお知らせをチェックしましょう。5-8月頃に順次情報が開示されていきます。
※滋賀・京都・大阪・兵庫・奈良・和歌山・鳥取・徳島は関西広域連合のHPを参照
ドラッグストアなどで働くあてはないけど、とりあえず受験してみて合格した!という方も安心。
登録販売者試験の合格の効力に期限はないので、販売従事登録申請時まで、合格通知書を保管しておけばOKです。
また、販売従事登録申請は、最初に従事する薬局または医薬品販売店舗所在地の都道府県(薬務課)で行いますが、登録を行った都道府県以外でも従事できますよ。
ゆくゆくは店舗管理者を目指したいということであれば、一定年数の実務(業務)経験が必要です。参考:厚生労働省 薬生発 0 730 第 1 2 号
で、試験を受ける予定かつ独学派の方にオススメの問題集(テキスト)はコチラ!
私はこのテキストの当時版を、やり込みました。これ一冊だけです。
もう一冊、他のものも買ったんですが、そちらはあまり読みませんでした。
過去問を解いて、間違えたところはこのテキストを見て復習する、それを繰り返しただけで合格できましたよ!
他のテキストでもいいと思いますが、発行年は気を付けてください。
厚労省の「試験問題の作成に関する手引き」が令和4年3月に改定されているので、最新の手引きに準拠している参考書を選んでくださいね。
講座のご紹介
独学は苦手!という方には、こういった講座がありますので、ご紹介しますね。
株式会社ピーケア|登録販売者の3日間集中合格法教材
令和4年3月の手引き改正に対応した教材ということですよ。
過去5年間全エリアの問題を集計し、出題回数を分析して教材を作成されており、すべての問題に出題回数が記載されているので、無駄な勉強時間を省けるようになっているそうです。
1ヶ月前から勉強を始め、最後の3日間を集中して勉強すれば合格できる教材らしく……すごいですね!
音声教材もあるとのこと。英語みたいに耳から聞いた方が成分名とか覚えやすいんでしょうか!?
私は1年間だらだら独学したので「すごいな~」と感心するばかりですが、ちょっとお金を払った方が気合入るよ!って方、検討されてみてはいかがでしょうか。
三幸医療カレッジ|登録販売者受験対策講座
こちらはロングスパンで学習計画を立てて合格へ向かうタイプの教材ですね!
約半年間は1日15分で無理なく続け、そこから演習・暗記・総仕上げをしていくプログラムです。動画授業は1年間見放題で、マイペースかつ繰り返し学べます。
質問は適宜(何度でも)メール・郵送・FAXで受け付けてくださるそうですよ。
圧倒的合格率82%!登録販売者受験対策講座【三幸医療カレッジ】
オンスク | 登録販売者講座
講義の音声・講義スライドデータがダウンロード可能で、スマホでダウンロード教材を持ち歩けば、スキマ時間で効率的な学習ができるとのこと!
過去問を分析して作成した問題演習や、実務で求められる情報も得られ、資格取得後の活かし方もイメージできるそうです。
他にも色々な学習手段がありますが、ご自身の性質に合っていて、かつ納得できる予算のものを選ぶのがいいですね!
まとめ
今、ファイナンシャルプランナーの資格が人気なのも、仕事に限らず人生の実益に繋がる知識だから、ですよね。
登録販売者の資格も、自身の健康な生活を維持するのに役立ちますし、いざ働くとなった時に、資格が活かせる職種ならお給料が上乗せになります。
難易度低めで、保有しておいて損のない資格だと思うので、オススメしてみました!
たくさんある資格の中から、どれに時間とお金を使って取り組むか、本当に悩みますよね。